「自虐の詩」2巻完結

こんなにつらく、胃が痛くなるマンガは初めてだった。 私の好きなブログで紹介されていたんだけども、本当につらかった。 おそらくギャグの四コマとしてはじまったのだろうけど、それが面白くないのだ。 まるで笑えない。構図としては[不幸な状況][だけど……]…

「夏子の酒」12巻完結

究極の日本酒造りを目指し、天才的な感性を持つ女性と、その周りの人間模様を描いたマンガ。 農家問題、農薬、醸造などの問題を現実に提起していく、しかし、その問題が一つずつクリアされていくたびに、マンガ的なカタルシスを感じさせる。 そのあたりの事…

「西洋骨董洋菓子店」4巻完結

癖のあるキャラクターたちがケーキ屋という舞台でストーリーを進めていく。 そこには、リアリティは描かれない。 『天才』というラベルが貼られたキャラクター、細かい営業上の金銭的問題も描かれず、キャラクターたちは休日もなく働き、ストーリーが進展す…

「エマ」8巻完結

メガネで無口なメイドが主人公という、どう説明しても誤解されそうな内容のマンガなのだけれども。 これが、とてもよい。読者に媚びることなく、丁寧に世界観や人物描写、時代背景などを描いているために、不必要な(おそらく一部の人間にとってはもっとも必…

「大使閣下の料理人」25巻完結

料理漫画というのは、ミステリーの要素で構成されているように思える。 まず、テーマとなる謎(例えば、ある食材を使わずに料理をする、とか食わず嫌いを治すであるとか)が提示され、それに対して主人公や周りのキャストが悩む、そして意外なところから現れ…

「笑う大天使」2巻完結

川原泉の作品は、よく哲学的であるとか、その豊富な知識量などを引き合いに出されるが、それよりもなによりも、エンターテインメントとしてしっかりと面白いことが重要だと思う。 まず、面白い、読んでいて心地よい、それを満たして上での付加価値なわけだか…

「家族のそれから」1巻完結

『おおきく振りかぶって』でブレイクしているひぐちアサの初期の作品。 結婚したらすぐに女房が死んでしまって残された子供との生活をするおっさん、とホモの話の二本立てという、ちょっと聞くと重そうな感じがするが、そのあたりをサラっと描くのはさすが。…

再開

こんなスペースがあったこと二年間忘れていた。 過去の文章を読んでみると、実に恥ずかしい。顔から手が出そうだ。 どうして、ここまで愛のない文章が書けるのか。 狼に育てられた少女だってもう少しくらい愛を知ってるはずだ。 というわけで、マンガレビュ…

「ハンサムな彼女」1〜9巻完結

矢沢あいと同世代のりぼん作家吉住渉のいわゆる普通の恋愛漫画である。 主人公とかっこいい男子がすったもんだの末にハッピーエンドを迎えると言う 感情移入ができなければ、なんの変哲もない平凡な漫画にしあがっている。

「Paradise Kiss」1〜5巻完結

「ご近所物語」の続編にあたる。 出版社が違うのに堂々と続編なのがとても嬉しい。 あの暖かいと言うか、気分が高揚する世界観がまた見られるのだ。 「パラキス」では、主に恋愛と思春期にありがちな自己を見失うなどの主題を軸に またもや、楽しい世界が繰…

「魔王ダンテ」1〜3巻完結

デビルマンでもそうなのだが、永井豪のとんでもないところは しょっぱなから手加減なしの圧倒的な世界観を提示してしまうところだろう。 さらにすごいのは、その手加減なしがずっと容赦なく続く。 クライマックスから突然始まり、クライマックスのまま続き、…

「四重奏ゲーム」1巻完結

吉住渉の出世作、少女漫画でありながらミステリーをからめ 若干の恋愛要素も含めているが、いかんせんウェイトが軽すぎる。 どれも中途半端で、まぁ、その辺のライトさが少女漫画としてちょうどいいのかもしれない と思わせる、作品。 こういう作品が、面白…

「√P ルートパラダイス」1〜2巻完結

こういう発言はマイノリティだし敵を作るかもしれないが あえて言うと、久米田康治はとても打率の低い漫画家だ。 たまに面白い事を描くが、ほとんどくだらないギャグともならないギャグ。 寒いことを前提とした、悪あがきのギャグ。 意味のないシモネタのた…

「ご近所物語」1〜7巻完結

アニメ化もされた矢沢あいの出世作。 少女漫画のセオリーである恋愛ものであるが サブキャラの描き込みがとても丁寧でそのおかげで世界観がきれいに構成されている。 少女漫画ならずともマンガにおける、その世界観に引き込む力は大切で この「ご近所物語」…

「You're My Only Shinin' Star」1巻完結

壮大な世界観を提示しておいてあとは話が進むうちにその全貌がわかっていく という手法で描かれたマンガ。 ただ、結局何が言いたいのか全然わからない。

「天使なんかじゃない」完全版1〜4巻完結

NANAで大ブレイク中の矢沢あいの出世作。 まだこのころは普通の少女漫画という感じで 主人公とかっこいい男子がすったもんだの末くっつくという話。 ただ、片鱗を見せているのは回りのサブキャラの書き込みが丁寧だというあたり。

「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」1〜21巻完結

展開が早いのでサクサク読めるのだがまるで面白くはない。 ドラゴンクエストに尋常ならざる思い入れのある人なら楽しめるのかもしれないが。 あと、ラストがものすごいあっさりしてる。 結局ラスボス一撃で倒してやんの。

「中空知防衛軍」第1巻完結

まぁ、80年代のギャグマンガ、しかもパロディマンガなんか 読み返すようなもんじゃないな…。

「ARMS」第1〜22巻完結

従来の、努力、友情、勝利の型から脱却するために 覚醒、友情、勝利というパターンで描かれたマンガ。 敵が順を追って強くなるという型もいやらしいほどにはっきり描かれている。 ここまで王道なのになんでB級っぽい感じがするんだろう。 線の書き込みが太…

「美鳥の日々」第1〜8巻完結

毒にも薬にもならない、箸にも棒にも引っかからないマンガ。 どんなときに需要があるかというと、脳みそを使わずに暇つぶしをしたいときに有効。 面白いマンガを読みたい人には不必要。

「ちょびっツ」第1〜8巻完結

何かを啓蒙しようとしてるかのようなわずらわしさが全体に漂う。 結局、人は何を愛してもいいんですという あまり人道的ではない結論を出してるところが好感持てる。

「人造少女」1〜2巻完結

なんというか、コンセプトだけのマンガという感じ。 脳みそを女の子に移植された男の子が、なんか色々すると言う話。 ナンセンスマンガなのかもしれないが、どの辺で面白がればいいのかわからなかった。

「Happy!」1〜23巻完結

YAWARAもそうだが、この人のこの手のライトな作品は 不幸の風呂敷を広げるだけ広げていって最終的に上手く包み込むという形がある。 不幸の風呂敷に見舞われているうちに、この手の漫画に不可欠な主人公の成長物語と言うのが 非常にさりげなく描かれていて嫌…

「世界の中心で愛をさけぶ」1巻完結

原作を読んだことないし、おそらくこれからも読むことはないであろう と思われるのだが、マンガは読んだ。 なんつーか、人が死んで悲しいですっていうマンガ。 言うほど世界の中心で叫んでない。 世界の片隅で愛を囁くくらいの方がいいんじゃないかな。

「じんべえ」1巻完結

まぁ、いかにもあだち充節というか そういうのらりくらりとしたテンションで物語が進み あだち充風に大団円を向かえる。 あだち充好きなんですけどね。

「中華一番!」1〜5巻完結

天才がその才能で困った人を救っていくマンガ中華版。 このタイプの料理マンガは努力の変わりに 難問ーヒントーひらめきー解決。 というパターンをとるのね

「ブラックジャックによろしく」1〜9巻

医療の暗部にメスを入れると言うような感じで イノセントな主人公が悩んだりしながら正解のない問いに立ち向かう話。 人が死んだり、人が不幸になったり、結局解決策はないのだが それでも人は救える、幸せになれるというファンタジーを描いている。 こうい…

「COCKTAIL PONYTAIL」1巻完結

えーと、ヒーローモノのパロディのギャグマンガかな。 さすがに80年代のギャグマンガを評価するのは厳しい。 というか、80年代にしても決して面白いとは思えないんだが……。

「新コータローまかりとおる! 柔道編」1〜27巻完結

ストーリーもありがちで、ギャグも面白くなく、シモネタも必要以上に多い。 なのに、テンポよく読めてしまうのは、この人はマンガが上手いんだろうなぁ。

「幽遊白書」1〜19巻完結

強さの説得力が強い方が勝つという勝負形式のマンガ。 途中、ロジカルな戦いがあり、面白い展開になるのかと思ったら 結局、ただ勝負するという単純な形式に落ち着く。 いかにもジャンプ的。 ただ、終焉に向けてのよぼよぼと失速していく感じは はたから見て…