2006-01-01から1年間の記事一覧

「自虐の詩」2巻完結

こんなにつらく、胃が痛くなるマンガは初めてだった。 私の好きなブログで紹介されていたんだけども、本当につらかった。 おそらくギャグの四コマとしてはじまったのだろうけど、それが面白くないのだ。 まるで笑えない。構図としては[不幸な状況][だけど……]…

「夏子の酒」12巻完結

究極の日本酒造りを目指し、天才的な感性を持つ女性と、その周りの人間模様を描いたマンガ。 農家問題、農薬、醸造などの問題を現実に提起していく、しかし、その問題が一つずつクリアされていくたびに、マンガ的なカタルシスを感じさせる。 そのあたりの事…

「西洋骨董洋菓子店」4巻完結

癖のあるキャラクターたちがケーキ屋という舞台でストーリーを進めていく。 そこには、リアリティは描かれない。 『天才』というラベルが貼られたキャラクター、細かい営業上の金銭的問題も描かれず、キャラクターたちは休日もなく働き、ストーリーが進展す…

「エマ」8巻完結

メガネで無口なメイドが主人公という、どう説明しても誤解されそうな内容のマンガなのだけれども。 これが、とてもよい。読者に媚びることなく、丁寧に世界観や人物描写、時代背景などを描いているために、不必要な(おそらく一部の人間にとってはもっとも必…

「大使閣下の料理人」25巻完結

料理漫画というのは、ミステリーの要素で構成されているように思える。 まず、テーマとなる謎(例えば、ある食材を使わずに料理をする、とか食わず嫌いを治すであるとか)が提示され、それに対して主人公や周りのキャストが悩む、そして意外なところから現れ…

「笑う大天使」2巻完結

川原泉の作品は、よく哲学的であるとか、その豊富な知識量などを引き合いに出されるが、それよりもなによりも、エンターテインメントとしてしっかりと面白いことが重要だと思う。 まず、面白い、読んでいて心地よい、それを満たして上での付加価値なわけだか…

「家族のそれから」1巻完結

『おおきく振りかぶって』でブレイクしているひぐちアサの初期の作品。 結婚したらすぐに女房が死んでしまって残された子供との生活をするおっさん、とホモの話の二本立てという、ちょっと聞くと重そうな感じがするが、そのあたりをサラっと描くのはさすが。…

再開

こんなスペースがあったこと二年間忘れていた。 過去の文章を読んでみると、実に恥ずかしい。顔から手が出そうだ。 どうして、ここまで愛のない文章が書けるのか。 狼に育てられた少女だってもう少しくらい愛を知ってるはずだ。 というわけで、マンガレビュ…